映画『袋小路』感想と評価

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こんにちは!フィルミナ(@filminaty666)です。

今回は『袋小路をレビューします。

1966/イギリス

監督:ロマン・ポランスキー

キャスト:フランソワーズ・ドルレアック/ドナルド・プレザンス

倒錯した性癖と強迫観念の映画監督、ロマン・ポランスキーによる長編3作目。

全てのシーンがビジュアル的にカッコイイため、一時停止ボタンを何度も押して見惚れてしまいました。

撮影監督は『スターウォーズ』『博士の異常な愛情』『反撥』などを手掛けたギルバート・テイラーです。

既存の映画のオマージュも多く楽しかった。

浜辺で立ち尽くす二人の男はベルイマンの『第七の封印』(1957)で、

窓辺の美女の構図も同じくベルイマンの『鏡の中にあるごとく』(1961)。

逆光で真っ黒な影になった3人はiPodのCMみたい笑

それから、黒いワンピースをまとったフランソワーズ・ドルレアックがライフルを構えるシーン。なんてカッコいいんだろう!!

Ringo Deathstarr『Gods Dream』のジャケットや、ロバート・ロンゴの写真、エゴン・シーレの絵などを思わせる珠玉のカットです。

閉塞的な空間で繰り広げられる心理サスペンスはデビュー作『水の中のナイフ』ですでに確立されていたスタイル。

気弱で神経質な主人公が、侵入者から抑圧・迫害を繰り返された結果ブチ切れ発狂していく様は『ローズマリーの赤ちゃん』や『テナント』などでも繰り返されます。

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ペキンパーの『わらの犬』や『冷たい熱帯魚』などにも通ずる主題ですね。(主人公の理性を象徴するメガネが壊れる演出も共通)

ポランスキー映画の舞台は

逃げ場のない湖:『水の中のナイフ』(1962)
ボロいアパート:『反撥』(1965)
逃げ場のない島:『袋小路』(1966)
ダコタハウス:『ローズマリーの赤ちゃん』(1968)
ボロいアパート:『テナント』(1976)
逃げ場のない島:『ゴーストライター』(2010)
高級アパート:『おとなのけんか』(2011)
薄暗い劇場:『毛皮のヴィーナス』(2013)

など閉塞的な空間ばかり。

親を殺されながらもホロコーストを生き延びたポランスキー監督の鬱屈とした精神そのものを表していると言われます。

なんでもない普通の人間が、怒りや怨念を溜め込んで溜め込んで溜め込んで、ついにプッツンキレちゃう『袋小路』の顛末は『テナント』的。

序盤の女装シーンも『テナント』『毛皮のヴィーナス』などで何度も繰り返されますね。

『水の中のナイフ』に続く人間関係のもつれと心理描写も飽きさせません。

自由な女、弱気な男、磊落な男

その三角関係は『突然炎のごとく』(1962)が著名ですが、女性がダメダメな旦那に愛想が尽きて強盗になびく様子は『ゲッタウェイ』(1972)の夫婦を思わせます。(これもペキンパー)

前年の『反撥』ではカトリーヌ・ドヌーヴを起用し、翌年の今作ではお姉ちゃんのドルレアックを起用というのもまた面白い。

翌年1967年には姉妹そろって『ロシュフォールの恋人たち』に出演。

そしてその数ヶ月、ドルレアックは交通事故で短すぎる生涯を閉じたのでした。

デビュー直後のジャクリーン・ビセットもチョイ役で出てます。

Twitterもやっています。

映画/アート/本の話題が多め。

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フィルミナ:@filminaty666

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