映画『ザ・コミットメンツ』ネタバレ感想と評価

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こんにちは!フィルミナ(@filminaty666)です。

不況下のアイルランド。

労働者階級の若者たちは、どん底の暮らしの中でくすぶっていた。

「クズ人生から這い上がり、人気者になるんだ!」

バンドに夢を賭けた若者たちの、熱くほろ苦い青春讃歌。

予告編

『ザ・コミットメンツ

(原題:The Commitments)

1991/イギリス・アイルランド

監督:アラン・パーカー

感想と評価

ストーリーテリング方法への疑念

バンドもの映画を観ていてグッとくるポイントの一つが

「音楽がゼロから作られていく過程の高揚感」

その演出です。

今作とよく比較される『シング・ストリート』の、メンバーと作曲を進めるシーンであったり。

The Beach Boysブライアン・ウィルソンの伝記映画『ラブ&マーシー』で、未完成の “God Only Knows” を弾き語るシーンだったり。

『ランナウエィズ』で名曲 “チェリーボム” が生まれる瞬間だったり。

これらの製作過程シーンは

「キタキタキター!!!」

と拳を突き上げざるを得ない感覚がありました。

いっぽう今作では。

「0の状態から1が生まれ、完成までグラデーションしていく」

という演出は特になしです。

メンバー集め、練習、ライブシーンはあるものの、どのシーンもアッサリと過ぎ去る感覚がしました。

映画の力点はそこでなく、ドタバタコメディ要素、または労働者階級の生活描写に置かれています。

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「ダメダメな現状を変えようと頑張り、若者たちが自信と尊厳を取り戻す」

その様子は一応は描かれるのですが、どうも不完全燃焼な感が否めません。

序盤の「最初はみんなどん底だった」という絶望感の演出がうすい。

そのため、「地獄から天国へ!」というギャップによるカタルシスもなし。

秩序だったストーリーではなく、単一エピソードの羅列、という方法は『トレインスポッティング』などと近い作りです。

『トレスポ』は

「どん底な若者のどん底な日常を見せる」

というコンセプトが明確で一貫してたので楽しめたんですけどね。

『コミットメンツ』は映画としてどこに向かいたいのか分からなかったです。

もう一回観れば印象が変わるかも。

『コミットメンツ』は怖い映画

今作の主人公でバンドのマネージャーを担当するジミー。

彼が脳内で架空の音楽雑誌からインタビューを受け、鏡に向かって答えるシーンが出てきます。

この感じ、バンドやってた身には共感する部分が大きくて赤面しました。

この演出、私はちょっと怖かった。

この映画自体が「信用できない語り手」であるジミーが作り上げた架空のシナリオなのでは??

と一抹の不安を抱かせるからです。

特にラストで順に提示される

「メンバーのその後」

これすら真実なのかがヒジョーに怪しい。

何しろ、ほぼすべてのメンバー達がトントン拍子に成功しすぎている。

成功したメンバーの姿は、すべてジミーが鏡に向かって語りかけながら思い浮かべている妄想という可能性がある。

という解釈自体が妄想ですが!

ホラ吹きのジョーイは未来のジミーの姿なのかもしれない。

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フィルミナ:@filminaty666

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